行きつけのパン屋「長野ベーカリー」が閉店
私の行きつけのパン屋「長野ベーカリー」が9月末に閉店するそうで、とても残念だ。
そもそも私がパンに興味を持ち、よく食べるようになったのは、子どもががきっかけだ。休日は妻と交替で子どもの面倒を見ているが、店に入ってゆっくりと食事をすることが難しい。食事はテイクアウト中心になるが、そんな中、たまたま入ったパン屋でパンの美味しさに感動し、今では週に2、3日はパンを食べている。
職場の近くでも美味しいパン屋がないか探したところ、溜池山王駅辺りに「長野ベーカリー」という老舗のパン屋があることが分かった。職場からは10分近く歩くが、さっそく昼休みに行ってみた。高層ビルが立ち並ぶ中、ポツンと時が止まったかのようなかわいらしい1件のパン屋があった。創業者は靴職人だったが、修行のために外国に行き、そこで食べたパンの味が忘れられず、パン屋をはじめたそうだ。
12時半頃に着いたが、10数人並んでいた。お店はこじんまりとし、4,5人しか入れなさそうだ。家族経営らしいが、女性の店員さんが2人で対面式で販売している。パンの種類は、調理パンを中心に食パン、サンドイッチ、ドーナッツなどがある。あんぱんやメロンパンといったオーソドックスなものからパクチー入りの焼きそばパンといった変わり種もある。コロッケパンを買ったが、今でも一番のお気に入りである。
パンの生地はやわらかく甘く、素朴な味である。コロッケは手作り感があり、じゃがいも、玉ねぎ、人参、グリンピースなどが入っていて、サクサクとしてパンによく合い、ソースも甘い。税込み200円にしてはボリュームたっぷりである。
このコロッケパンは週に1回は食べているが、本日行ったら閉店のお知らせが貼られていた。
再開発のために9月末で閉店するそうである。69年続いたそうだ。あぁ、悲しいな。美味しいパン屋に出会えたのに。でも、すごく長く続いたんだな。戦後まもなく開店し、周りに高層ビルが次々と建てられ街が変わりゆく中、69年間毎日パンを作りづづけたんだ。お疲れさまでした。
長野ベーカリー
- 港区赤坂2-17-31
- 03-3583-4216
- 7:00~19:00
- 定休日 土日祝