親子旅行記

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[感想]ちいさな哲学者たち ~子どもと考えることの楽しさを学ぶ

考えることは難しいことなのか。考えるにはどうしたらいいのか。正解があるわけではない問いに対しては、大人でもとりわけ難しい。フランスのとある幼稚園で、考えることについての授業、哲学の授業を取り入れ、その様子を映したドキュメンタリー映画がある。2011年公開の「ちいさな哲学者たち」という映画だ。今回はこの映画の感想を書こうと思う。

 

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フランスでは国家予算として幼稚園の予算が削られようとする中、先進的な取り組みとして、哲学の授業を取り入れた幼稚園がある。哲学の授業?哲学というとアリストテレスプラトンなど思いつくかもしれないが、難しいイメージである。日本でも学校によっては教えているところもあるかもしれないが、幼稚園はまずないだろう。

 

この映画では、先生がロウソクに火をつけると哲学の授業が始まる。最初の課題は「考えることとは何かについて」。大人でも難しいお題である。先生もヒントを出しながら、20人ほどの園児たちに振るが、沈黙の時間が流れる。哲学の授業は教える側の技量も相当必要そうである。他にも、自由や、豊かさ、愛についてなどのテーマで授業が進められる。最初は黙っていた園児たちも徐々に口を開きはじめる。ただ、テーマと全く関係ない話が出てきて、それと(今回のテーマ)はどう関係があるのかと先生に言われていた。また、時にはケンカになってしまったり、時には人種差別のような発言も出たり。

 

それでも、先生はなぜという質問を繰り返し、子どもたちに深く考えさせた。次第に子どもたちもテーマに沿った議論ができるようになり、友達の発言に対して、自分の意見も言えるようになっていく。幼稚園児からしたら相当高度なことをやっている。小学校でやったとしても難しそうだ。

 

映画の中で印象に残ったのは、哲学の授業をすることで、家族の会話が増えたということである。映画の舞台は幼稚園がメインだが、行き帰りの時間や家で家族と哲学について話し合う様子が描かれている。先生が言うには、家族と哲学の話をすることで授業の予習になり、そういう子は発言もしっかりできて、授業にすんなり入っていけるのだという。

 

本来、学ぶということはこういうことなのかもしれない。学校の授業とか、家庭教育に垣根はなく、子どもに学んだり、考えたりすることの楽しさやきっかけを作っていくことが大切なのであろう。このモデルとなっている幼稚園の授業を受けた園児たちは、今後どうなったのだろうか。映画ではそこまでは描かれていないが気になる。そして、私も家庭で子どもに、学ぶこと、考えることの楽しさを伝えていけたらと思った。